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肉離れの原因と改善法|早期回復と再発防止のために知っておきたいポイント

  • 執筆者の写真: 柾行 神田
    柾行 神田
  • 21 時間前
  • 読了時間: 9分

肉離れはスポーツをしている人に限らず、日常生活のわずかな動きでも起こり得る筋損傷です。特に太ももやふくらはぎは負担が大きく、軽度の違和感から急に強い痛みに変わることもあります。適切な初期対応を行えば回復を早めることができますが、誤った対処をすると治癒が遅れ、再発リスクが高まります。

肉離れの発生メカニズム、原因、症状、治療方法、再発予防までを体系的に解説し、おおぶち整骨院での専門的なサポートについてもご紹介します。


肉離れに処置をする様子

 肉離れとは?症状と仕組みを正しく理解する

肉離れは、筋肉が過度に伸ばされる、もしくは収縮しながら無理な力が加わることで筋線維が損傷する状態を指します。痛みだけでなく、腫れ、内出血、動作制限が起こることもあり、損傷度合いによって治療方針が異なります。正しい回復を目指すには、まず肉離れの基本的な仕組みと症状の特徴を知ることが重要です。症状を理解することで、適切な判断と早期治療につながります。 


肉離れが起こるメカニズムと主な部位

肉離れは、筋肉が「伸ばされながら力を発揮する」エキセントリック動作で発生しやすく、急なダッシュ、ジャンプ、着地、方向転換といった瞬発的な動作で起こります。特に損傷が多いのは太もも裏のハムストリングス、ふくらはぎの腓腹筋、太もも前側の大腿四頭筋などです。これらの筋肉は走行・跳躍動作の中心となるため、負荷を受けやすい部位と言えます。準備不足や疲労、柔軟性低下があると損傷リスクが一気に高まるため、日常的なケアが予防に大きく関わります。 


肉離れを受傷した男性

軽度〜重度の違いと症状の特徴

肉離れは一般的に「1度〜3度」に分類されます。


1度損傷は筋線維の微細断裂で、歩行は可能だが運動時に痛みが出る状態です。


2度損傷では部分断裂が起こり、腫れや内出血が見られることが多く、動作痛も強くなります。


3度損傷は筋線維が大きく断裂した重度の状態で、歩行が困難になるケースもあります。損傷度が上がるほど治療期間は長くなるため、早期の正確な評価が重要です。


当院では、肉離れの損傷度を判断する際に、痛みの位置・圧痛・動作時痛などをもとに理学所見から評価するだけでなく、超音波エコー(超音波画像診断装置)を用いて筋線維の状態を可視化する検査も取り入れています。 これにより、「どの筋肉がどの程度損傷しているのか」を画像として確認でき、感覚や経験だけに頼らない客観的な判断が可能となります。

正確な病態把握ができることで、無理のない施術計画や回復ステップを組み立てやすくなり、結果として早期復帰と再発予防に大きく役立ちます。 


肉離れと似た痛みとの見分け方

肉離れは瞬間的な鋭い痛みが特徴ですが、筋膜炎や神経痛、血栓症など別の疾患でも似た痛みが起こる場合があります。肉離れの場合、受傷直後に「ぶちっ」とした感覚を伴うことがあり、その後に局所的な痛みや腫れが出現します。一方、神経痛は電気が走るような広がる痛みが多く、血栓症では熱感やむくみが顕著に表れます。見分けは難しく、誤った判断は悪化につながるため、疑わしい症状がある場合は自己判断せず専門家の評価を受けることが大切です。


肉離れの主な原因|なぜ筋肉が損傷するのか

肉離れには必ず背景となる要因があります。筋肉への急激な負荷、疲労、柔軟性低下、準備不足などは大きなリスクです。原因を正しく知ることで、予防の精度が高まり、再発を防ぐための行動につなげることができます。 


急な動き出し・ストップ動作による過伸展

急なスタートやストップ動作は、筋肉に急激な伸張負荷を与えるため、肉離れの最も一般的な原因とされています。特にスポーツでは、加速・減速の繰り返しが多く、筋肉が対応しきれないことで損傷が発生します。ウォーミングアップ不足や久々の運動は筋肉の反応が遅れ、負荷に耐えきれない原因になります。動作の切り替えが多い競技ほどリスクが高まるため、準備を整えた上で動くことが大切です。 


筋疲労や柔軟性の低下によるリスク

疲労した筋肉は弾力性が低下しており、伸ばされる局面で損傷しやすくなります。また、柔軟性が不足していると、関節可動域が狭くなり、動きの中で筋肉が無理な引っ張りを受けます。トレーニング不足やストレッチ不足、冷えによる筋緊張もリスクを高めます。普段から柔軟性を確保する習慣を身につけることで、肉離れの発生率は大きく下がります。 


ウォーミングアップ・クールダウン不足

準備運動が不十分だと筋肉の温度が上がらず、急激な動作に適応できない状態になります。冷たいゴムを伸ばしたときに切れやすいのと同じように、筋肉も温まっていないと損傷しやすくなります。また、運動後にクールダウンを行わないと疲労物質が残り、次の動作で肉離れを引き起こす可能性が高まります。アップとダウンは怪我予防に欠かせない基本習慣です。


肉離れ予防にストレッチする男性

悪化を防ぐために知っておきたい初期対応

肉離れは「最初の24〜48時間」で回復の方向性が大きく決まります。誤った対処は治癒を遅らせたり、痛みを長引かせる原因になるため、正しい応急処置を知っておく必要があります。 


RICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)の正しい方法

受傷直後は患部を動かさず、まず安静を保つことが重要です。氷で20分冷却し、20分休ませるサイクルを数回繰り返します。圧迫は腫れを抑える効果があり、包帯で軽めに巻きます。患部を心臓より高く挙上することで、内出血の広がりを抑えることができます。RICE処置は非常に基本的ながら、最も効果的な初期対応であり、回復を大きく左右します。 


湿布やサポーターの使い方と注意点

湿布は痛みや炎症を和らげますが、冷やしすぎると逆効果になることがあります。痛みが引いてきた段階では、温めたほうが治癒が促進されるケースもあります。サポーターは動きを制限して安心感を与えますが、使いすぎると筋力低下を招く恐れがあります。使用するタイミングを間違えないよう注意が必要です。 


「歩けるけど痛い」場合の対応と受診の目安

軽度の肉離れでは歩けることが多いですが、痛みがある状態で無理に動くと損傷範囲が広がるリスクがあります。歩行可能かどうかは重症度の判断基準にはならず、腫れや内出血がある場合は早めに専門家を受診すべきです。痛みが和らいだからといって自己判断で動き出すのは避けましょう。


整骨院でできる肉離れの治療とリハビリ

肉離れは“休めば治る”と思われがちですが、筋力・柔軟性・動作の問題を放置すると再発の可能性が高まります。整骨院では、損傷の治癒促進と再発防止を同時に行う治療アプローチを提供します。 


整骨院でストレッチを受ける様子

損傷度合いに合わせた電気療法・手技療法

初期の炎症期には、微弱電流や低周波などを用いて組織の修復を促進します。腫れが落ち着いてきた段階では、筋膜リリースや軽度の手技で筋肉の癒着を防ぎ、動きを滑らかにするケアへ移行します。損傷度合いに合わせた施術を丁寧に進めることで、治癒の質を高めつつ安全に回復を促すことができます。 


筋膜リリース・ストレッチによる再生促進

筋膜の硬さは治癒を遅らせる要因の一つです。筋膜リリースやストレッチを適切なタイミングで行うことで、血流や組織の新陳代謝が改善し、回復がスムーズになります。また、周囲の筋肉の柔軟性を高めることで、再発予防にもつながります。無理のない範囲で行うことが重要です。 


段階的なリハビリと再発予防トレーニング

痛みが軽減した後も、筋力や動作のバランスが崩れたままだと再発リスクが高いままです।軽負荷→中負荷→実動作と負荷を段階的に高め、走行動作やジャンプ動作に耐えられる筋力と柔軟性を回復させます。スポーツ復帰を見据えたリハビリは、再発を防ぐうえで欠かせない工程です。


おおぶち整骨院の肉離れの対応について

当院では、柔道整復師とアスレティックトレーナーの資格を持つ施術者が、専門的な評価・施術・リハビリを行います。早期回復だけでなく、復帰後のパフォーマンス維持や再発予防まで一貫してサポートします。 


ダブルライセンス体制の強み

国家資格である柔道整復師としての解剖学的知識に加え、アスレティックトレーナーとしての動作評価・トレーニング指導の知識を併せ持つため、肉離れの原因を多方向から分析できます。スポーツ現場での経験を活かした再発予防プランも提供でき、安心してリハビリに取り組める体制が整っています。 


再発防止を目的とした運動指導

リハサクという運動指導システムを導入し、患者様が自宅でも正しいエクササイズを継続できるようサポートしています。動画付きでわかりやすく、復習しながら進められるため、回復の速度が向上し再発予防にも役立ちます。整骨院での施術とセルフケアを組み合わせることで、肉離れ完治への近道となります。 


さらに当院では「ハビットコントロール」という独自の運動プログラムも取り入れています。これは、立つ・歩く・走るといった基本動作の癖を整え、正しい身体の使い方を再学習することで、再発しにくい動作パターンを身につけるトレーニングです。


特に肉離れは、筋力や柔軟性だけでなく動作習慣の影響も大きいため、姿勢や骨盤の動きを含めた全身の連動性を改善することが重要です。ハビットコントロールにより、日常やスポーツ動作で筋肉にかかる負担を軽減し、再発防止とパフォーマンス向上を同時に実現します。


超音波エコーによる損傷評価と経過管理

超音波エコーで筋線維の断裂部位・範囲・血腫の有無を可視化し、損傷度を客観的に判定します。画像所見に基づき「安静→可動域→筋力→実動作」の負荷段階を設計し、復帰可否の判断材料に活用。経過中も再撮像で瘢痕化や再損傷兆候を確認し、無理のない復帰と再発予防につなげます。 


肉離れに関するよくある質問(Q&A)


肉離れはどれくらいで治る?(全治期間の目安)

軽度であれば2〜3週間、中程度では4〜8週間、重度の場合は2〜3か月以上かかることがあります。ただし、筋量・年齢・損傷部位などによって回復速度は異なるため、正確な期間は専門家の評価が必要です。痛みが引いたからといって完治したとは限らず、復帰前の動作チェックが重要となります。 


肉離れを早く治すためにできることは?

初期はRICE処置を徹底し、炎症を抑えることが最優先です。痛みが落ち着いたら、電気療法、適切な手技、ストレッチを組み合わせて治癒を促進します。さらに、段階的なリハビリを継続することで、筋力や柔軟性が回復し、早期復帰が可能になります。無理に動かさない、しかし適切なタイミングで動かし始める、そのバランスが大切です。 


再発を防ぐために意識すべきポイントは?

柔軟性の改善、筋力バランスの調整、ウォーミングアップの徹底が再発予防の中心です。また、フォームの癖や動作不良が原因となることも多いため、動きの見直しも必要です。復帰後もセルフケアを継続し、“痛みがない=終わり”と考えないことが大切です。


症状を放置せず、早めにご相談ください

肉離れは早期対応が非常に重要で、軽度と思って放置すると治癒が遅れたり再発を繰り返したりする危険があります。痛みや違和感を覚えた時点で専門家の評価を受けることが最善の選択です。


おおぶち整骨院では、専門性の高い施術と段階的なリハビリで早期回復と再発予防を丁寧にサポートしています。スポーツ中の怪我から日常の筋損傷まで幅広く対応していますので、ぜひお早めにご相談ください。

 
 
 

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