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鵞足炎の原因と改善方法|膝の内側の痛みを早期に見極めるために

  • 執筆者の写真: 柾行 神田
    柾行 神田
  • 2025年12月25日
  • 読了時間: 10分

鵞足炎は、膝の内側がズキッと痛むスポーツ障害の一つで、走る・跳ぶ・切り返す動作が増える時期に起こりやすい症状です。放置すると痛みが長引き、練習量を落としても再燃することがあります。


早期に原因を見極め、負担のかかり方を変えることが回復の近道になります。おおぶち整骨院で行う評価や運動指導、リハサクでのセルフケアも踏まえ、部活・ランニングを続けながら改善を目指すためのポイントを丁寧に解説します。 


鵞足炎に悩む男性

鵞足炎とは?まず知っておきたい基礎知識

鵞足(がそく)は、膝の内側下方にある腱の付着部で、縫工筋・薄筋・半腱様筋という3つの筋肉が集まる場所です。ここに繰り返し牽引力や摩擦が加わると炎症が起き、走行や階段動作で痛みが出ます。


膝の内側の痛みは半月板や内側側副靭帯など別の原因もあり得るため、自己判断で決めつけず、痛む位置・タイミング・腫れの有無を確認しながら、早めに専門家の評価を受けることが大切になります。違和感の段階で動作を整えると、回復もスムーズです。 


鵞足炎が起こる仕組みと膝内側の解剖学的特徴

鵞足炎は、鵞足部(脛骨の内側)に付着する腱と、その周囲の滑液包に炎症が起きて発症します。ランニングやジャンプの着地、方向転換では膝が軽く曲がった状態で内側に牽引力がかかり、腱の付着部が繰り返し引っ張られます。


太もも裏(ハムストリングス)や内ももが硬い、股関節がうまく使えない、膝が内側に入りやすい(ニーイン)といった条件が重なると負担は増大します。結果として、膝の内側下方を押すと痛い、走り始めや下り坂で痛む、運動後にジンジンするなどの症状につながります。放置するとフォームが崩れ、別の部位まで痛めることもあります。 


鵞足炎の図説

超音波エコー(エコー検査)を用いた鵞足炎の評価

鵞足炎は、痛みの出ている位置や動作の特徴からある程度推測できますが、 

膝の内側には半月板・靭帯・滑液包など複数の組織が存在するため、 

触診や動作確認だけでは判断が難しいケースもあります。


そこで役立つのが、超音波エコー(エコー検査)による評価です。

エコーを用いることで、鵞足部に付着する腱や周囲の滑液包の状態を

リアルタイムで確認することができます。


エコー評価では

  • 腱の肥厚や炎症の有無  

  • 滑液包の腫れ  

  • 左右差や負担のかかり方  

などを視覚的に把握できるため、

「本当に鵞足炎なのか」「どの組織に負担が集中しているのか」を

より正確に見極めることが可能になります。


また、評価結果をもとに負荷調整や運動内容を決めることで、

必要以上に安静にしすぎたり、逆に無理をして悪化させたりする

リスクを減らすことにもつながります。


鵞足炎で起こりやすい症状

鵞足炎の痛みは「膝の内側の少し下」を指で示せるほど局所的なことが多く、走る・階段・しゃがむなど負荷がかかる動作で増えます。特徴的なのは、運動中は我慢できても終わった後や翌日に痛みが強くなるパターンがある点です。これは腱付着部に繰り返し微細なストレスが加わり、炎症反応が時間差で出るためと考えられます。


また、痛みをかばって歩幅が狭くなる、膝を伸ばしきれない、練習量を落としても再開でぶり返すなどの変化も起こり得ます。違和感が続く場合は、別の膝障害との鑑別も含めて評価を受けると安心です。


膝の内側の圧痛・動作時痛

膝の内側下方(鵞足部)を指で押すとズキッと痛む、あるいは片脚立ちや軽い屈伸で同部位に痛みが出ることがあります。触れる場所が少しでもずれると痛みが減る場合は、鵞足部が関与しているサインになり得ます。左右差の確認も目安です。


階段・ランニング・しゃがみ動作での痛み

階段の上り下りやランニング、しゃがみ込みの動作では、膝関節が深く曲がり、鵞足部に強い牽引力がかかります。そのため、これらの動作でピンポイントに膝の内側が痛む場合、鵞足炎が疑われます。特に下り坂や減速動作では痛みが出やすく、「スピードを落とすと楽だが、再加速で痛む」と感じるケースも少なくありません。日常生活の動作で痛みが出始めた段階は、症状が進行しているサインとも考えられます。 


運動後に鵞足炎になる様子

運動後や翌日に強くなる痛み

鵞足炎では、運動中よりも終了後や翌日に痛みがはっきり出ることがあります。これは腱付着部に生じた微細な炎症反応が、時間差で痛みとして現れるためです。「練習中は問題なかったのに、帰宅後や翌朝に痛む」という訴えは非常に多く見られます。


この段階で適切にケアを行わないと、炎症が慢性化し、練習量を減らしても痛みが引かない状態に移行することがあります。 



悪化させるNG行動とは?

鵞足炎は初期段階で適切に対応すれば回復しやすい一方、誤った対処を続けることで慢性化しやすい特徴があります。特に「少しの痛みなら大丈夫」と自己判断してしまうことが、症状を長引かせる原因になりがちです。ここでは、実際によく見られるNG行動について整理します。 


痛みを我慢して運動を続けるリスク

軽い痛みであっても、我慢して運動を継続すると炎症が広がり、回復に時間がかかる可能性があります。特に部活動や大会前などでは無理をしがちですが、痛みを抱えたまま動き続けることでフォームが崩れ、鵞足部への負担がさらに増します。その結果、痛みが慢性化し、練習を休まざるを得ない期間が長引くケースも珍しくありません。短期的な我慢が、結果的に長期離脱につながることもあるため注意が必要です。 


自己流ストレッチ・強いマッサージの危険性 

インターネットや動画を参考にした自己流ストレッチや、痛む部分を強く押すマッサージは、鵞足炎を悪化させる恐れがあります。炎症が起きている腱付着部に過度な刺激を加えると、回復を妨げるだけでなく、痛みが増す場合もあります。ストレッチは必要ですが、方向や強度を誤ると逆効果になることもあるため、状態に合わせた方法を選ぶことが重要です。


湿布・痛み止めだけに頼る対処

湿布や痛み止めは、炎症による痛みを一時的に和らげる効果がありますが、鵞足炎の原因そのものを改善するものではありません。痛みが軽減したことで「治った」と勘違いし、すぐに運動を再開してしまうと、再び同じ部位に負担がかかり再発するケースが多く見られます。また、痛み止めを常用することで本来感じるべき身体のサインに気づきにくくなり、知らないうちに症状を悪化させてしまうこともあります。対症療法だけに頼らず、負担の原因を見直すことが重要です。 



鵞足炎を改善するための正しいアプローチ

鵞足炎の改善には、炎症を抑える対応と、再発を防ぐための身体づくりの両立が欠かせません。痛みがある時期と回復期では必要な対応が異なるため、段階的にアプローチすることが大切です。無理に運動を止めるのではなく、負荷を調整しながら回復を促すことで、競技や日常生活への復帰もスムーズになります。 


炎症期の対応と負荷調整の考え方

痛みが強い炎症期には、鵞足部への負担を減らすことが最優先となります。ランニング量やジャンプ動作を一時的に制限し、必要に応じてアイシングを行うことで炎症の鎮静を図ります。ただし、完全な安静が必ずしも最善とは限りません。痛みの出ない範囲で関節を動かすことで血流が促され、回復が早まる場合もあります。状態を見極めながら、適切に負荷を調整する視点が重要です。 


筋膜リリース・関節調整の重要性

鵞足炎が長引く背景には、太もも内側・裏側の筋膜の硬さや、股関節・膝関節の動きの制限が関係していることが多くあります。筋膜リリースによって筋肉の滑走性を改善し、関節調整で動きの偏りを整えることで、鵞足部に集中していたストレスを分散させることが可能になります。局所だけでなく全体の連動を改善することで、痛みの軽減と再発予防につながります。 


再発を防ぐためのストレッチ・運動療法

鵞足炎は一度落ち着いても、身体の使い方が変わらなければ再発しやすい症状です。そのため、痛みが軽減した後のストレッチや運動療法が非常に重要になります。太もも内側・裏側の柔軟性を高めるストレッチに加え、股関節や体幹を安定させるトレーニングを行うことで、膝にかかる負担を分散できます。特に片脚での安定性を高める運動は、ランニングやジャンプ時のフォーム改善につながります。単に筋肉を鍛えるのではなく、「正しい動作で使える状態」を作ることが再発予防のポイントになります。 



おおぶち整骨院での鵞足炎対応

おおぶち整骨院では、膝の内側の痛みを単なる局所の問題として捉えず、姿勢や動作、全身のバランスまで含めた評価を行っています。痛みの出ている部位だけに施術を行うのではなく、なぜその部位に負担が集中したのかを明確にし、根本的な改善を目指します。競技や生活背景も考慮しながら、無理なく復帰できるプランを提案しています。 


整骨院でテーピングする様子

柔道整復師+AT(アスレティックトレーナー)による評価

柔道整復師の解剖学・運動学に基づいた評価に加え、アスレティックトレーナーの視点で動作分析を行うことで、痛みの原因を多角的に捉えます。走り方や着地動作、片脚支持時の安定性などを確認し、鵞足部に負担がかかる動きのクセを洗い出します。痛みの有無だけで判断せず、動作の質まで評価することで、再発しにくい施術方針を立てることが可能になります。 


膝だけでなく全身バランスから原因を分析

膝の痛みであっても、原因が骨盤や股関節、足部にあるケースは少なくありません。当院では、骨盤の傾きや股関節の可動域、足裏の接地バランスまで含めて評価します。全身のつながりを考慮することで、膝に集中していた負担を分散しやすくなります。部分的な対処に終わらせないことが、改善への近道になると考えています。


リハサクを活用したセルフケア・運動指導

おおぶち整骨院では、施術の効果を一時的なものにしないために、リハサクを活用したセルフケアと運動指導を行っています。動画を用いて正しいストレッチやトレーニング方法を確認できるため、自宅でも迷わず取り組める点が特徴です。鵞足炎では、太もも内側・裏側の柔軟性改善や、股関節・体幹の安定性を高める運動が重要になりますが、誤った方法では効果が出にくい場合があります。正しいフォームで継続することが、再発を防ぐ大きな要素となります。 



鵞足炎に関するよくある質問(Q&A)

鵞足炎については、「どれくらいで治るのか」「運動は続けていいのか」といった質問を多くいただきます。症状や原因は人それぞれ異なるため、画一的な答えでは判断できないケースも少なくありません。ここでは、来院時によく寄せられる質問について、一般的な目安を解説します。 


鵞足炎はどれくらいで治る?

鵞足炎の回復期間は、炎症の程度や対応の早さによって大きく変わります。軽度であれば数週間で改善することもありますが、痛みを我慢して運動を続けていた場合や、原因が全身のバランスに及んでいる場合は数か月かかることもあります。早期に適切なケアを始めるほど回復は早く、再発もしにくくなります。 


運動は休むべき?続けてもいい?

運動を完全に休むべきかどうかは、痛みの強さや動作への影響によって判断が分かれます。日常動作でも痛みが出る場合は休息が必要ですが、軽度であれば運動量や内容を調整しながら継続できるケースもあります。重要なのは「無理をしない」ことです。状態に合わせた判断が求められます。 


自宅でできるケアやストレッチは?

太もも内側・裏側のストレッチや、股関節周囲を動かす軽いエクササイズは自宅でも取り組みやすいケアです。ただし、炎症が強い時期に無理に伸ばすと痛みが悪化することがあります。自己判断で続けるのではなく、状態に合った方法を専門家に確認したうえで行うと安心です。


膝にテーピングする様子

膝の内側の痛みを放置しないでください|早期対応の重要性

鵞足炎は、初期の違和感の段階で適切に対応すれば、比較的短期間で改善が期待できる症状です。一方で、「そのうち治るだろう」と放置してしまうと、炎症が慢性化し、運動の継続や日常生活に支障をきたす可能性があります。膝の内側の痛みは、身体の使い方やバランスの乱れを知らせるサインでもあります。早い段階で原因を見極め、正しいケアを行うことが、回復への近道となります。


おおぶち整骨院では、痛みのある部位だけでなく、姿勢・動作・全身バランスまで含めた評価を行い、一人ひとりの状態に合わせた施術とセルフケア指導を行っています。膝の内側に違和感や痛みを感じたら、無理をせず、お気軽にご相談ください。早期対応が、再発を防ぎ、安心して運動を続けるための大きな一歩になります。

 
 
 

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